嫁姑問題 ~母と祖母~
私の家にはおじいちゃんとおばあちゃんがいました。
生まれて物心がついた時からずっといたので、どこの家にもおじいちゃんとおばあちゃんがいるものだと思っていました。
嫁姑が同居していたわけですが、おばあちゃんがお母さんにイヤミや文句を言っていたのを見たり聞いたことがなく、逆もまたしかりでした。
言い争いをしているところも見たことがなく、世間知らずもいいところですが20歳くらいまで、世の中に嫁姑問題があることすらまったく知りませんでした。
大人になって、母に実はどうだったか聞いても、「別に大変じゃなかった」と言っていました。
母は何事も楽観的、祖母は賢く物静かな人だったので、揉める要素がなかったのかもしれません。
もちろん、赤の他人が同じ屋根の下に過ごすので、お互い思うことは多少あったと思いますが、うまくいっているところしか知らなかったので、自分が結婚しても同居するものと思っていたし、ある程度大きくなってからは友人達がなぜそんなに同居を嫌がっているのかさえわかりませんでした。
その祖母も私が20歳の時に亡くなりましたが、自宅で倒れたので最期の半月くらいだけ病院で過ごしており、初めて痴呆のようになり、介護という介護をすることもなかったので、その辺りも同居の大変さをわからないまま育った要因でもあるのかなと思っています。