特別お題「心温まるマナーの話」
私は大学生の時ボランティアをしていました。
毎週1回、グループホームに住む身体障がい者の方の泊まり込み介助です。
基本学校帰りの夕方に行って、配膳下膳(ホーム全体の夕飯を作るボランティアの方も別にいました)や食べにくい時だけ食事介助、お風呂介助、寝る用意、夜中の寝返り補助、朝の用意等をして、朝そこから学校に行くという感じでした。
ずっと同じ人の介助で、毎週決まった曜日にそれぞれ違う学生がくるという感じでしたが、月に1度くらい土日や、授業がないど平日の日中等にショッピングや映画、観光等にでかけることもありました。
今でこそエレベーターをつける駅が増えましたが、ひと昔前は快速が停まるような駅でもJRは長い階段しかないところも多かったです。
車いすで電車に乗り込むのは1人介助でもいけますが、ホームに行くまで(またはホームから改札にいくまで)の階段ではいつも駅員さんが他の駅員さんも呼んで一緒にかついでくれました。
通行人の方も一緒になって手伝って下さることも何度もありました。
私も今まで車いすの方を見たら気になっていたけど、いざ手伝うとなってもどこをどのように持っていいかわからず、よけい足手まといになるのではと思い見て見ぬふりをしていましたが、自分が介護するようになってからはよくわかるようになったので、積極的に声をかけることができるようになりました。
乗り降りも駅員さん同士でどの電車のどこの車両に乗ってる等きちんと連絡して下さり、着くとその駅員さんが待ち構えて降りる手伝いや改札までの案内等してくれ、すごく行き届いているなぁと感心したりしました。
1番印象に残っているのは、改札を出てから歩道に出るまでに長い階段がある、わりと大きな快速の停まる駅に出かけた時のでのことです。
駅員さんはもちろんですが、階段下のタクシー乗り場から、おじさま達がゾロゾロ手伝いに登ってきてくれました。
皆で車イスをかついで下さり、長い階段を降りて下さり、客でもなんでもない私達に、「帰りもまた声かけて、手伝うから」と言って下さりました。
10年以上経ってますが、JRの駅員さんはもちろん、町ぐるみであったかいところだなぁととてもよく覚えている出来事です。